日本列島に生きるということ。
9月27日(土)、木曽御嶽山で噴火が発生。
水蒸気爆発ということで、予測が非常に難しかったとのこと。
亡くなられた方々のご冥福を祈るとともに、現在も懸命に捜索している方々、救助を待たれている方、関わっている全ての方が少しでも希望が見出せますように。
「予測が難しかった」
ここ数年、自然災害で多くの方が亡くなられています。
自然からみたら、崖が崩れるのは安定するためであり、地震が起きるのは歪を解消するためで。大雨が降るのも大気が安定へ向かうためであり、噴火するのも地下にたまった力を解放するためで。自然の摂理に従って、起こるべくして起こっています。
決してノアの方舟のように、全てをなくそうなんて意図はありません。
天気予報が発達したのは、農耕民族にとって必要不可欠だったからかもしれません。
航海する人にも、空を飛ぶ人にも必要でした。
でも噴火予報や、地震予報は、全ての人には必要ではありません。
世界レベルでみると、一生のうちに経験しない人のほうが多いかもしれません。
日本は、世界的にも地殻変動が活発なところです。
活発ゆえに、日本列島が形成され、その上に国が作られ、多くの人が住み、独自の文化が発達してきました。
地殻変動がなければ、今の日本はありえません。
日本列島の上で、日本人は生きているのです。
「自分の住んでいる足元の歴史を知っていますか?」
コンクリートで見えなくなっている足元。
ビルで隠れてしまった周囲の山々。
埋め立てられた谷、川、湖、それに海。
必要以上の情報と、切り取られた情報。
防災・減災で大事なのは「予知」とか「予報」とかではなく、「足元を知る・伝える」ということだと思います。
「予知」や「予報」はあくまで手段の一つにすぎません。
そうでなければ、スーパー堤防ができたり、活火山には必要以上のハード対策がなされ、ただ「怖い」だけになってしまう。
「怖い」ではなく、怖い「原因」は何なのか。
「火山」って何なのか。
なぜ日本には火山や地震が多いのか。
どうしたら、それらとうまくつきあっていけるのか。
そこに視点を当てないと、これからますます異常気象や地殻変動の活発さが続きそうな将来、何も変わらないと思います。