都市と地域をつなぐもの
「石敢當(いしがんとう)」。
沖縄で見つけた。
道標かな?と思いきや、調べてみたら「魔除け」だった。
最近、新しい職場と引っ越し先のことでモヤモヤとしている。
田舎で働くことになるので、「人」が全然違う。
大島を経験が活きて、慎重になったのは若干の成長。
「都市圏外の地域の人たち」は「変化」や「異質のモノ」を殊に好まない。
「都会での当たり前」が通用しないのが当たり前。
予定も、都合も、足並みそろうまで待たなければならない。
言っていることも裏があり、読み取りづらい。
そして彼らは力強く結ばれている。
旅で訪れる分にはいいけれど、住むとなったら大変なのが「地域」である。
都会は楽でいい。
楽な分、人や地域のつながりは弱いけれど。
それを「便利さ」で補っているのが「都市」だ。
「らしさ」や、人間の本質を求めるならば、行きつくのは都市圏ではない。
だがそこでは「人の世」が大口を開けて待っている。
飲み込まれては元の黙阿弥。
「石敢當」で除けたかったのは、魔物という名の、何を考えているかわからない異質な人間、他者だったのではないだろうか。
人の世はきれいごとじゃない。
なまなましい。
でも他者を受け入れ、助け合って生きなければ、日本の地域社会に未来はない。
地域にあって、都会にはないもの。
都会にあって、地域にはないもの。
物理的な利便性だけではない。
疲れた心を癒やす、自然への渇望だけではない。
「考え方の差」を埋めなければ、日本の都市にも未来はない。
そのための「国内旅行」が今後必要となると思う。
高速を行って帰ってのレジャーだけではなく、長期にわたって落ち着いて身を置いてみる。
地域の中の異質物になってみる。
そんな旅が必要なのだ。