大事なことは先にするか、後にするか
好きなものはいつも最後にとっておく方です。
でも最近、それはどうかと思うようになってきました。
というのも、大切にしまっておいたまま食べずに期限が切れてしまったり、必要な時に出てこずにあとから「こんなのあった、あった!」となってしまったり、すごく期待してとっておいたはずが、意外とがっかりな結果に終わったり。
思えば好きなことばかりしている人生ですが、本当に「これ!」というのは実は後回しにしていました。
それが「カミモノ作家」。
勝手に「作家」なんてつけていますが、紙が好きなだけで、もっと紙の面白さ、使い勝手の良さ、可能性なんかを広めつつ、人間の発展に寄与した「紙漉き」の文化を後世に伝えていけたら、ということをしたいだけです。
私の一番の目標は「人と自然、自然と文化、文化と人を結びつけるコミュニティを創ること」です。
その考えに至ったのは大学3年の冬だったかと思います。
あれから10年。
好き勝手生きてきて、自分のいい所悪い所が痛いほどよく分かり、世間知らずだったのが、いくらか分かるようになり、ますます自分の未熟さを痛感しています。
そんな日々ですが、このたび初めて「カミモノ」を店頭に並べさせていただくことができました!
記念すべき一歩です。
私にとって、伝えていきたい、わかちあいたい文化は「紙」です。
「紙」は無限の可能性を秘めています。
自然から生まれ、自然に帰る素材です。
なかでも日本の伝統文化である「和紙」は、世界に誇れるものです。
その価値をもっともっと広めたい。
そこに向かって、ようやっと帰結していこう、と今ちょっとずつ活動中です。
大事なことを後にとっておいてはいけないタイミングにさしかかっているんだな、と痛感しています。
その時期は終わったようです。
人生に「賞味期限」はなくても、「適時」はあるようです。
長い道のりになりそうですが、こつこつと積み重ねて、目標達成できるよう邁進していこうと思います。