尾瀬の自然
先月29日から昨日まで、尾瀬に行った。
ずっとあこがれ続けていて、念願かなって初めて訪れる事ができた尾瀬。
小学生の時に、国語の授業で「平野長蔵」を知った。
どんな内容だったか正確に覚えてはいないが、体を張って尾瀬を大切にし、見守り続けたということは確か。
尾瀬国立公園は群馬、栃木、福島、新潟の4県にまたがり、山岳と湿地からなっている。今回は群馬県側から入り、福島県に出た。
初めての山小屋で驚いたのが、石鹸・洗剤類は一切使用禁止、ということ。
当たり前かもしれないが、これらが自然に及ぼす影響の大きさを、この雄大な、だけれど繊細な景色を見て思い知らされた。
そう思うと、普段の生活が、今も今までもこれからも、どれだけ環境に負担をかけているのかを考えると、なんだか冷や汗が出てくる。
小さなほころびは、いつか大きなほころびになる。
食物連鎖が崩れたがために、鹿が大きな問題となっていて、湿原が危機に陥っている。
食物連鎖を崩した小さなほころびは・・・何?
人間のささいな、気まぐれな行為だ。
それは尾瀬で行われただけではなく、あらゆる土地で行われた。
私たち人間は、自分たちの快適さを求めるあまり、ともに生きてきたはずの自然をないがしろにしてきた。
50年後、この美しい湿原は残っているだろうか。
私は残したい。
長蔵さんたちが守ってきたこの自然を。
必ず私の孫まで届けたい。
そう感じた初秋の尾瀬旅だった。
また行きたいなあ。