働く人はかっこいいのだ
仕事を辞めた時、しばらく休んでから次の仕事を探そうと思っていた。
が、少し経ってみると、働いている人が実に羨ましい。
お金を稼いでいる、ということではなく、働いている、ということが羨ましい。
所属している、という安定感に惹かれているのだろうか。
それとも、人間であるがゆえに働くことに生きがいを求めているのか。
ぶらぶらしていると貯金が減っていくということにも、やはり不安を感じる。
今持っているスマホ、液晶画面が割れているので、早急に買い替えたい。
「買い替えるのなら、ちゃんと仕事してからにしろ」
数日前、父に言われた。
いつの間にやら「贅沢病」にかかっていたらしい。
確かに。
働いているからこそ、収入があって、モノが買える。
働いていない私は、収入が無い。
これは困った。
そんなに貯金があるわけでもない。
実家にいるからといって、のらりくらりして、好きなモノを今までと同じように買っていてはダメなのだ。
働いている人は、野球でいえばスターティングメンバーであり、常にフィールドで対戦している。
それに引き換え私は今、観客席にいる。
お金を払って試合観戦をし、飲んで食べて。ただヤジを飛ばしたり、拍手を送ったりするだけだ。
フィールドにいる選手にあこがれるなら、自分も行こう。
というわけでまずはベンチ入りを目指し、ハローワークへ。
ハローワークの求人は・・・とも聞いたけれど、好き勝手に選ぶより、誰かと相談しながら、まずは方向性を決めたほうがいい、と伊豆大島の反省を活かしてみた。
結局、旅行会社に1社だけれど応募してみることにした。
「スーツを着ながら、必死に歩きまわるなんて嫌だ」
なんてのは甘えだ。
甘えを捨てよう。
7年前に就活したときもそうだった。
せっかくなんだから、仕事探しを楽しもう。
いろんな人に会える。いろんなところに行ける。いろんな可能性を見れる。そして自分を見つめられる。
このチャンスを活かそう、そう決意した一日だった。